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江草 茂則; 岩沢 直純*
Ferroelectrics, 145, p.45 - 60, 1993/00
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂をバインダとする塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち、室温或いは150Cで乾燥させることにより、厚さ25~175m、PZT体積含有量53%の薄膜を形成した。次に、この薄膜に最高450kV/cmまでの電界を空気中・室温で印加することにより、この薄膜に圧電性を付与した。この薄膜の分極挙動は、塗料の乾燥温度、薄膜の厚さ、及び、分散ペースト中のPZT/エポキシ組成に依存し、極めて複雑である。しかし、薄膜の電気伝導度を測定したところ、分極挙動と電気伝導度との間には良い相関が存在することが分かった。この事実は、PZT/エポキシ複合系薄膜の電気伝導度によって薄膜中に分散したPZT粒子に作用する電界の強さが決定され、さらに、その電界の強さによってPZT粒子の分極挙動が決定されることを示している。
江草 茂則; 岩沢 直純*
J. Mater. Sci., 28, p.1667 - 1672, 1993/00
被引用回数:60 パーセンタイル:90.55(Materials Science, Multidisciplinary)チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂をバインダとする塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち室温で硬化させることにより、厚み35~81m、PZT体積含有量25~53%の薄膜を形成した。次に、この薄膜を最高350kV/cmまでの電界下で分極処理することにより、この薄膜に圧電性を付与した。薄膜の圧電特性は、2チャンネルFFTアナライザを用いて、アルミニウム板の振動解析を行なうことにより評価した。その結果、薄膜の振動センサとしての感度或いは圧電定数は、膜厚及びPZT含有量の増加とともに増加することが見出された。また、この圧電性薄膜は、アルミニウム板の固有振動数のみならずモード・シェープをも決定できることが実証された。
江草 茂則; 岩沢 直純*
Proc. of the 7th Int. Conf. on Solid-state Sensors and Actuators, p.976 - 979, 1993/00
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス微粉末を顔料とし、エポキシ樹脂ヲバインダとする塗料を作成した。この塗料をアルミニウム板の表面に塗布したのち、その乾燥塗膜に高電圧を印加することにより圧電性を付与した。この方法により形成される圧電性薄膜は、構造材料と一体化した振動センサとして、その構造材料の固有振動数のみならずモード・シェープをも決定することができる。加えて、この圧電性薄膜は、数10kHz~数MHzの超音波領域においても充分な感度を有する。この事実は、この圧電性薄膜は、構造材料と一体化した亀裂センサ或いはアコースティック・エミッション・センサとしても有望であることを示している。